<今日のトレード>
・トレード銘柄:----
・結果:----
【今日のノート:不公正取引がよく分かりません。】
※追記:両建てについて調べている方は,当ブログの2024年1月20日の記事であらためて解説していますので,そちらもご覧ください。
デイトレをやるなら,株式投資に関する法制度について少しは知っておくべきかと思い,週末でトレードもできないし,金融商品取引法を読もうとしてみました。
e-GOV法令検索でさっそく検索してみると,総則の第一条にこの法律の目的が書かれていました。
企業内容等の開示の制度を整備するとともに、金融商品取引業を行う者に関し必要な事項を定め、金融商品取引所の適切な運営を確保すること等により、有価証券の発行及び金融商品等の取引等を公正にし、有価証券の流通を円滑にするほか、資本市場の機能の十全な発揮による金融商品等の公正な価格形成等を図り、もつて国民経済の健全な発展及び投資者の保護に資することを目的とする。
で,この法律がえらく長いものだと分かり,早々に読むのをやめてしまいましたー。でも,せめてデイトレでやってはいけない「禁止行為」ぐらいは確認しようと,今度は証券取引等監視委員会のホームページで,「不公正取引について」という記事があったので読んでみました。
不公正取引としては,さっき読むのを諦めた法律の中で,以下のものが禁止されているようです。
1.風説の流布・偽計
風説の流布とは,相場の変動を図る目的でうわさ等を流す行為のことで,風説の流布の具体事例としては,「自ら保有する銘柄の株式を高値で売却するため,インターネット上の電子掲示板などに虚偽の情報を掲載し,・・・(中略),それを見た投資家が同株式を買い付けることにより株価が上昇したところで,同株式を売却して不当な利益を得たもの」があるそうです。
偽計は他人に錯誤を生じさせる詐欺的ないし不公正な策略,手段を用いることで,こちらの具体事例としては,「自らが支配するファンドが引き受ける新株を高値で売却するため、上場会社に、自らが支配するファンドを引受先として第三者割当増資を行わせるとともに、当該増資により払い込まれた株式払込金を直ちに社外に流出させたにもかかわらず、当該上場会社に資本増強が図られたとの虚偽の公表を行わせ、株価を維持上昇させた上で、取得した株式を売却して利益を得たもの」があるそうです。
偽計の方は何だか物騒なにおいがします。
2.相場操縦(仮装・馴合(なれあい)売買等)
相場操縦とは,市場において相場を人為的に変動させるにもかかわらず,その相場があたかも自然の需給によって形成されたものであるかのように他人を誤解させるなどによって自己の利益を図ろうとする行為のことで,仮装売買(仮想じゃないですよ)と馴合(なれあい)売買があります。
仮装売買というのは,「同一人が,権利の移転を目的とせず,同一の有価証券について同時期に同価格で売りと買いの注文を発注して売買をすること」と説明されていました。
・・・あれ?両建ては違法なの?
証券会社のホームページでも注意喚起がなされていて,たとえばSBI証券では,仮装売買との疑念を招きかねない注文は,発注できないよう制御する仕様変更を行っていました(2021年7月から)。楽天証券でも同様の記事があったので,共通ルールと考えて良さそうです。
ところがこの行為の線引きが,ボクの脳みそではよく分からない。
両建てのことは「クロス取引」とも呼ばれますが,株主優待を得るための「つなぎ売り」はしても良いことになっています。ただし,ザラ場中はダメで,寄付や引けの成り行き注文なら良いだって。
でも「両建てして様子を見る」とか,「利益・損失をロックする」とかいう手法が,いろんなところで堂々と紹介されてますよね?楽天証券が運営する「楽天トウシル」にも株価変動リスクを回避できる手段として「信用取引入門講座」で紹介されています。
ザラ場中はダメだけど寄付きや引けの成り行きならいいってことは,同一価格じゃなければ良いってことなのかなあ?
楽天証券の「不公正取引について」のページには,
クロス取引を行う場合、その取引状況(取引の回数や出来高など)によっては、他の投資者に現実の需給に基づいて取引が頻繁に行われていると誤解を生じさせるものとして、不公正取引と見なされるおそれがあります。また、株価を変動させるようなクロス取引は、株価操作に該当するものとして、不公正取引と見なされる場合があります。
なお、他の証券会社を併用したクロス取引に関しても同様に不公正取引と見なされる場合があります。
「株価を変動させるような」???
・・・株価って,注文が約定すると変動しますよね。
「見なされる場合があります」???
・・・見なされない場合があるってことですかね。
SMBC日興証券の説明でも,「クロス取引とは、同一銘柄の売りと買いの注文を出し、約定を対当(クロス)させる取引形態をいいます。このクロス取引のうち、一部の形態は「仮装売買」とみなされるおそれがあります。」
う~ん,超初心者さん向けに解説する記事を書くはずだったのに,書いてる本人が分かっていないことが分かりましたので,楽天証券に聞いてみて,ちゃんとボクが理解できたらこの記事に後日追記しますね。
馴合売買は,上のクロス取引を複数人があらかじめ「通牒」して(連絡を取り合ってという意味らしい)行うことです。お互い示し合わせて株価を操作しようということですね。
それから,よく聞く言葉の「見せ玉(見せ板ともいう)」も相場操縦に当たります。
あとは内部者取引(インサイダー取引)ですね。
こうやって見てくると,デイトレ(に限らず株取引)にはグレーゾーンがいっぱいあるんですね。アルゴちゃんがやる分には良いのかなぁとかも,疑問に思いました(アルゴの見せ板を見たわけじゃないけど)。
特に相場操縦行為はグレーだらけな気もする。
トレードテクニックと紙一重な感じというか。
「煽り屋さん」もそういうグレーゾーンの存在なんだろうか。
著名な投資家さんたちは具体的な銘柄についての発言には慎重ですよね。あれは不正取引行為になることを避けるためなんだろうな。
というわけで,解説記事のつもりが質問記事になっちゃいましたが,来週もがんばろー。