これは雑談記事です!
<今日の雑談>
『まんが パレスチナ問題』(山井教雄著)を読み終わりました。
アブラハムの預言に従いユダヤ人がカナン(現在のパレスチナ)へ移住したところから、最近のハマスやイスラム国の台頭までの数千年の歴史を、非常にコンパクトに、かつ親しみやすい文章とマンガで書いていて、ボクのようなパレスチナ問題について知りたいけど、予備知識はまったくないという人が、大まかな流れを知るにはとても良い本でした。
それとは別に、著者のあとがきで、「Cartooning for Peace(平和のためのマンガ)」というマンガ家の国際的ネットワークがあると知りました。
イスラム教の預言者ムハンマドの風刺漫画をめぐって12人がテロの犠牲になった「シャルリー・エブド襲撃事件」というのがありましたが、それ以前から同様の軋轢が起きていたことから、「不寛容を捨てて、平和のために描こう」という趣旨で始まったそうです。
日本人の参加者は本書の著者山井教雄さんだけのようです。*1
日本のマンガ産業はとても発達していて市場も大きく、子どもだけでなく大人まで多くの読者がいて、大げさかもしれませんが日本人に最も精神的・思想的影響力を持ったメディアではないかとボクは思います。
その一方で、政治色がほとんど感じられないというのも大きな特徴かもしれません。
小林よしのりのように明確な政治的主張をする例はめずらしく、せいぜい手塚治虫や水木しげる、山本直樹のように、作品の一部が政治的な材料を扱っているという程度で、多くはエンターテイメント作品だと思います。
(ボクはそれで良いと思いますし、むしろその方が好きです)
そういう環境でマンガを読んでいる一読者としては、「平和のためのマンガ」というメッセージは唐突に思えましたが、そういうことを考えている漫画家がいて、ピリピリした政治的緊張の中で仕事をしていると知れたのは、今回の読書の収穫でした。
もうしばらくパレスチナ問題や民族紛争に関する読書を続けて見ようと思います。
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