(今日はノートレ日)
<今日のノート>
デイトレの「板」ってなにさ?
デイトレの本や動画には,どちらかというと移動平均線やMACDなどのテクニカル指標やチャート、ローソク足の解説がたくさん書かれているという印象ですが,「板」もトレードには欠かせない情報でありツールです。
コンピュータ画面上に表示される銘柄・値段ごとの売買の注文を板という。もともとは、各証券会社の注文を証券取引所内で成立させるために、各証券会社の注文を記載する板面があったことから、注文を銘柄ごとに、注文値段ごとに、左側に売り・右側に買いとする注文板を「板」とした。(野村証券証券用語解説集,赤字・太字はsora)
寄り付き前の板読み
朝8時になると、それぞれの銘柄の板に注文が入り始めます。
この時間帯の板を、ボクは次のようなことに注目してみています。
- どれくらいのスピードで板に注文が埋まっていくか。
- 売り注文数の合計と買い注文数の合計は、どちらが多く、どの程度偏っているか。
- 最良気配値は前日終値とどれくらい離れているか。
- 厚い板はどこにあるか。
他にもいろいろありますが、まずこれらをチェックして寄り付きの価格とその後の値動きを予測します。
8時58分からは板の変化が活発になって、寄り付きまで刻々と変わっていきます。
大きな板が直前に取り消されて、売板と買板のバランスがガラッと変わることもあります。
ザラ場の板読みでチェックする項目
- 勢い…デイトレに選ぶような銘柄なら、寄り付きから20分はたいてい勢いがあります。この時間帯は、強い銘柄なら気持ちよく次々に約定し、板は一方向にグングンと伸びていきます。逆に、想定外にこの時間が弱いなら、すぐに板の動きは停滞し、アルゴ主導の小幅な値動きで相場が展開される可能性があります。
- ブレイクアウト…ある価格帯の厚い板がすべて約定する瞬間をブレイクアウトといいます。ブレイクしたあとは、(1)一気に同じ方向へ値が動くか、(2)同じ価格近辺に新たな注文が次々に入り徐々に押し戻されていくか、(3)ブレイクしたと思ったら株価がストンと落ちたあと値が暴れ始めるか、などの展開パターンがあるように思います。どの場合でも、ブレイクアウトは相場の転換点となるタイミングですから、数パターンの対処を考えておきたいところです。
- 買い集め…実はこれ、ボクにもまだよく分からないのですが、上級者の方などには見え見えの行為のようです。同じ価格に繰り返し同じ注文が出てきます。約定を繰り返すので出来高は膨らみますが株価はほとんど変わりません。こうして買い集めた株が一気に売り注文として放出され、「ナイアガラ」と呼ばれる大陰線を作り出すことがあります。
初心者にもできる板読み
板はチャートに比べて情報の種類が少なく、パターンや分析法もまとまっていません。
だからもともと板読みは手探りでやるものなのでしょうが、初心者でも活用できる要素はあります。
- 板の厚さ…注文数が100株台、千株台で構成されている銘柄なら、少資金で始めたデイトレーダーにも参戦可能ですが、十万株の注文で埋め尽くされているなら資金効率・時間効率ともに良くないため、避けた方が良いと思います。
- 勢い…勢いのない銘柄は、初心者がゆっくりと安全にトレードに慣れていくには良いと思います。しかし、極端に勢いがないと安全であるのと引き換えに何も起きませんので、リスクとリワードの大まかな比率をイメージして、自分が利益を出すことができ、上達もできるような板を探しましょう。
おそらく近年までは、個人投資家が板の記録を残す便利な方法がなかったため、チャートに比べて板は研究されてこなかったのだろうとボクは考えています。
しかしいまは、普通のパソコンで画面録画ができるため、研究自体はやりやすくなったはずです。
ボクもこれから、今日書いたことを確かめつつ、板読みの使い方をもっと上手になりたいと思っています。