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瞑想法の時代的変遷

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(今日はノートレ日)

<今日の雑談>

ここ数年「マインドフルネス」っていう瞑想法の本や記事をよく見かけます。

もともとは仏教の瞑想法を,アメリカの生物学者ジョン・カバット・ジンがストレス低減法としてプログラム化し,その後現代的な心理療法と統合されてうつ病の治療などに応用されて発展してきたものです。

宗教的な起源があまり強調されていないことや,ストレス低減効果が科学的に検証されてきたこともあって,1960年代くらいに流行した瞑想ブームとはかなり趣が異なっている点が興味深いです。

 

ストレス低減法と命名されていますが,内容的にはリラクセーション法と言っても良い感じで,実践方法も呼吸をカウントしたり,注意の焦点を身体のいろんな部位に向けてみたりと,簡便なことも人気の背景にあるのかなーと思います。

 

ボクが最初にマインドフルネスに興味を持ったのは,Googleの社員だったチャディー・メン・タンが書いた『サーチ・インサイド・ユアセルフ』を読んだことでした。

ストレスを低減し,集中力を高める方法としてGoogleの研修プログラムに取り入れられたマインドフルネスは,この本によってアメリカのIT業界という,およそ宗教からは遠い感じのするコミュニティーで注目を集め,ベストセラーになりました。

 

 

瞑想と言えば,キリスト教には瞑想をするイメージがボクにはあまりなくて,黙って無の境地に入ろうとするよりも,祈りによって神や神の言葉である聖書と対話するという感じなので,マインドフルネスがアメリカで多くの人に受け入れられたのは,瞑想に宗教色を持たせなかったことも大きいように思います。

 

アメリカではエサレン研究所がさまざまなボディーワークを開発し,心理学的なグループ療法やドラッグと結びつきながら発展し,やがてビートルズが1960年代末にインドで超越瞑想の指導を受けたことで,世界中の若者に神秘主義や自己啓発が浸透しました。

このころの瞑想は,むしろ宗教色を強調し,それを科学と結びつけることで注目された印象です。

 

 

60年代の瞑想ブームと2010年代のマインドフルネスブームの間には,1980年代~90年代にかけて高まったスピリチュアルブームがありました。

日本に限って言えば,このブームの火付け役が誰だったのか,ちょっとわからないのですが,たとえば中沢新一のチベット体験とか,細野晴臣の神秘主義への接近(とそれが遠因となって坂本龍一との関係がぎくしゃくしてYMOが解散したこと)とか,大江健三郎や遠藤周作,村上春樹が河合隼雄のユング心理学に傾倒したこととか,自己啓発セミナーが注目を集めたことなどが,なぜかこの頃に集中して起きています。

 

 

 

 

そしてよく知られている通り,オウム真理教事件がそのブームを一気に冷やし,スピリチュアルブームから人が離れていく重要なきっかけとなりました。

ちょうどバブルと重なっているこの時代に,日本がスピリチュアルブームだったことはあまり注目されませんが,瞑想に対する社会の態度に少なくない影響があったと思います。

ただ,上に登場している著名人で一目瞭然ですが,この時代のスピリチュアルブームは60年代に若者だった人たちが壮年となって影響力を持った結果という感じで,スピリチュアルブームのバブル化だったのかもしれません。

 

そこから長い不況の時代に入り,就職氷河期には神秘主義や瞑想は大きく後退していきました。

「瞑想してる場合じゃないよ!」っていう状況だったからでしょうか。

ロバート・キヨサキの『金持ち父さん貧乏父さん』が2000年に日本で翻訳出版され,同年には『チーズはどこへ消えた?』もベストセラーになります。

自己啓発書とビジネス書の境界があいまいになってきて,資産,成長,モチベーション,マインドセットなどが,よく見かける言葉になって行きました。

 

そして2010年代。

マインドフルネスブームによって,瞑想法は久しぶりの流行期を迎えています。

神秘主義やスピリチュアリティとは距離を取り,科学と手を結んだことで,より広い範囲の人びとに認知され,アメリカでも日本でも健康保険の対象になる治療法へと出世しました。

その分,かつての瞑想ブームのような「濃いなー!」という感じではなく,うんとカジュアルですが,ストレス低減法がカジュアルなのはとても良いことなんじゃないかと思っています。

ドラッグもヘビーなものからライトなものへと変化しているらしいし,精神疾患もヘビーな統合失調症が減っているとか。

時代による変化はおもしろいなぁ。

 

・・・あれ?デイトレの話はどこへ消えた?

 

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