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楽ちんデイトレ入門(1日目):デイトレードとは?

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はじめに

「楽ちんデイトレ入門」の1日目では,「デイトレード」という投資方法を,他のさまざまな投資と比べて,その特徴をお伝えします。デイトレードっていう言葉の意味すらまったく分からなくてこのブログに来た人はたぶんいないと思うけど,デイトレを始める前に,最低限知っておいた方が良い特徴を今日は解説します。

 

投資の種類

投資とは株式投資のことだと思っている人が意外と多いかもしれませんね。そしてたいていその場合,投資はギャンブルみたいでちょっと怖いものというイメージがくっついているかも。

 

金融庁は資産形成の方法を「貯蓄」と「投資」に分類していて,「利益を見込んでお金を出すこと」を投資と説明しています。おもしろいことに,日本円を銀行に預けるのは貯蓄ですが,外貨預金は投資に分類されたりするんです。為替レートによって損益が発生するからですね。

 

投資には以下のような種類があります。

株式投資,不動産投資,国債(公共債),変額保険,社債,金(ゴールド),投資信託,ETF(上場投資信託),REIT(不動産投資信託),FX,先物取引,暗号資産(仮想通過)

どうです?すっごいいっぱい投資対象があるでしょう!

これ以外にも,例えば美術品とかビンテージの自動車,服,宝石,カバン,時計など,希少価値の高いさまざまな物品だって立派な投資商品になります。

で,あなたはどうしてデイトレを選んだのでしょう?

案外大事なことだから,今日の記事を読んで一度考えてみてください。

 

株式投資の種類

投資についての動画やテキスト資料を見ていると「時間軸」という言葉がよく出てきます。これは,取引が完結するまでの時間の長さによって,株式投資の種類を3つに分けることに関連しています。

明確な定義はありませんが,このブログでは以下のように定義しておきます。

長期投資:基本的には年単位で株式を保有するつもりで行う投資。新NISAが国民にすすめているのは長期・分散・積立投資ですね。

中期投資:中期投資は時間軸による定義がやや曖昧な投資です。「スイング・トレード」という場合,説明する人によって数日~数か月と非常に幅がありますので,ボクは「長期でもデイトレードでもない,1年未満で売買が完結する投資」を中期投資(スイング・トレード)と呼んでいます。

短期投資:デイトレードのことですが,じつはデイトレードの中にも時間軸による区別があって,1日で取引が完結するものをデイトレードと総称し,その中でも特に時間軸が短く,数秒~数十秒で完結するものをスキャルピングと呼んでいます。

 

以上のように,株式投資を時間軸で分類して,その中で売買が1日以内に完結するものをデイトレード(以下デイトレ)と呼びます。

では,デイトレにはどのような特徴があるのでしょうか。デイトレのメリ/デメを整理してみます。

 

デイトレのメリットとデメリット

デイトレは1日以内に売買が完結します。つまり,ある銘柄の株式を買ってから売るまでが1日以内ということですが,東京証券取引所を通じて売買ができる時間は午前9時から11時30分までと,午後12時30分から午後3時までの,合計5時間ですから,デイトレのトレード時間は実質最長で5時間です。

 

デイトレのメリットとデメリットは,トレード時間が1日以内(5時間)であるという点と,その短時間で利益(または損失)が生じるという,資金の効率性にあらわれます。

 

メリ/デメ① 時間

メリットは,短時間で取引を完結させるため,市場環境が想定外に急激な変化を起こしても即座に対応できる点です。長期投資やスイング・トレードの場合,相場に張り付いて取引するわけではないため,このような急激な変化への対応が遅れ,場合によっては大きな損失へつながります。「株価の大暴落が起こって市場は阿鼻叫喚と化した」という場合,叫び苦しんでいるのは主に,株価変動をこまめにチェックすることが少ない長期投資の人びとでしょう(もちろん長期投資の人だって株価はチェックしているのですが,デイトレほどには張り付いていないという相対的な意味です)。

 

デメリットは,取引時間中は相場に張り付いている必要があることです。株価変動に即応して利ざやを稼ぐには,自分が保有している銘柄の株価を継続的に監視することが必要です(ある銘柄の株式を保有することを,「ポジションを持つ」と言います)。会社勤めなどの兼業デイトレーダーはそのようなことが難しいので,お昼休みや休憩時間,中には「ちょっとトイレ」と言って席をはずし,その間に株価をチェックしている人もいます。もちろん,毎日トレードしなくってもいいんですよ。月水だけとか。

 

メリ/デメ② 資金の効率性

株式の単価(株価)と売買単位(通常100株単位で売買される)は,トレードの時間軸に関わらず同じ単価と単位が適用されますから,100円の株を100株買えば10,000円です。ではデイトレの特徴はどこにあるでしょうか。

 

メリットは,100円の株を100株買って,3秒後に110円で売るというトレードを100回繰り返せば,300秒(5分間)で10万円の利益が生まれるという,短時間で効率よく資金を増やせる点にあります(100回繰り返すというとものすごいことのように感じるかもしれませんが,デイトレでは普通にあることです)。また,多くのデイトレーダーが利用している「信用取引」という制度を使えば,自分の資金を使って何度も売り買いできる点も効率的と言われる理由ですが,これにはちょっと説明が必要ですね。

 

この,「何度も売り買い」することを「回転売買」と言います。通常の株取引は「現物取引」と呼ばれ,ある銘柄を購入したら,その銘柄をトレード画面上で売却しても,証券会社が定めた日数(通常3営業日程度,「受渡日」と言います)が経過するまでは資金が拘束され,トレードに使うことができません。

しかし「信用取引」ならば,受渡日を待つことなく,売却後ただちに資金を使うことができるんです。

 

それから,この「信用取引」においては,証券口座に預け入れた資金のおよそ3倍の金額をトレード資金として用いることができるのも,メリットと言えるでしょう。「レバレッジ」という言葉を聞いたことがある人も多いと思いますが,この「自己資金以上の金額を使える」という仕組みのことを,一般的にレバレッジと呼んでいます。

 

デメリットは,資金の効率性という点からみると,ボクには特に見つけられませんでした。ただし,次で説明するリスクがあるので,注意が必要です。デメリットではなくリスクです。

 

デイトレードのリスク

日本証券業協会のホームページを見ると,株式投資の主なリスクには,「価格変動リスク」と「信用リスク」があると説明されています。信用リスクとは投資した会社が破綻するリスクのことなので,先に時間のメリットとして説明したように,デイトレでは脅威になりにくいものだと思います。

 

デイトレに固有のリスク

ただし価格変動リスクの方は,トレードの時間軸によってリスクのありようが少し変わってきます。デイトレ固有のリスクとして,短時間で大きく株価が動いた時,その動きと逆方向に自分がポジションを保有していると,大きな損失になる場合があります。

中長期のトレードでは,このような短期的な変動を,より長い目で「トレンド」として把握するので,振り回されにくいという特徴があります。

 

たとえば,1,000円の株を200株保有したとします。株価が150円値下がりして850円になってしまったとすると,-150円×200株=3万円の損失となります。中長期のトレードなら,この値下がりを一時的なものと判断出来ればそのまま保有を続け,株価が上昇した時に売れば良いことになります。

 

しかしデイトレの場合は,こういう変動が生じたとしても1日のうちにトレードを完結させなければいけません。そうすると,値上がりするまで様子を見ようというわけにはいかないことがあるわけです。

しかもこれが何度も生じる場合があるし,1日に何銘柄もトレードしていれば,ことごとく自分のトレードが裏目に出る可能性もあります。

デイトレが時間軸の短いトレードであるからこそ生じる価格変動リスクだと言えそうです。

 

空売りと損失無限大の話

「空売り」という言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。空売りとは,手元に持っていない株式を「借りて売る」ことを言います。通常は自分が持っていない株を買い付け,値上がりしたところで売って利益を得ます。しかし空売りの場合は,まず借りた株を売って,その株が値下がりしたところで「買い戻す」ことによって,その差額が自分の利益になります。簡単に言うと,値下がりしそうな株を空売りして,予想通り値が下がったら買い戻して利益を得るわけです。1,000円の株が900円に値下がりしそうだなと思ったら空売りを仕掛け,900円になったときに買い戻せば,値下がりした分の100円があなたの利益になります。

 

このように空売りは,市場にある株式が値下がりしても利益を得られるため,株式投資を行うトレーダーにとっては強い味方になる可能性を持った投資手法と言えそうです。

 

ただし,空売りにはとても重要な注意点があります。

空売りした銘柄が予想を大きく裏切って値上がりした場合,その損失額には理論上限度がないという点です。「理論上ってなに?」と思いますよね。要するに,株価は下がる方向には0円という限度があるのに対して,上がる方向には限度がないということです。100円の株がずーっと上がり続ける可能性がある。そうすると,損失がいくらになるかは,株価の上昇が止まらないと確定しないことになります。

 

「買いは家まで,売りは命まで」なんていう恐ろしげな格言があるのは,空売りで大失敗すると極端に大きな損失を被ることがあるぞ,とトレーダーに警告を発しているわけです*1

 

安全に始めるには

楽ちんデイトレ入門1日目は,デイトレードの特徴と,そこから生じるメリットとデメリット,そしてリスクについてお伝えしました。いかがでしたか?

空売りのことを聞いてちょっと不安になっちゃった人もいるでしょうか。もちろんリスクはありますから,トレーダーはリスクを自分でしっかり管理し,無理のないトレードを心掛けるべきです。

 

では「無理のないトレード」とは,どういうトレードでしょうか。

たとえば2024年1月5日(金)の東京市場の値下がり率ランキングを見ると,第1位の銘柄は1日で約20%値下がりしています。1,000円の株が800円になるという感じですね。もし100株買っていて,1日の取引が終わるまで保有して売ったとしたら,最大で2万円の損失となるということです。

 

もしあなたにとってこの2万円が,自分の生活に大きな影響を及ぼす損失額ならば,このような価格の銘柄でトレードすべきではありません。300円の株を買って,最大損失が6千円ならどうでしょう?そうです。無理のないトレードとは,想定される最大損失額が自分の生活に大きな影響を及ぼさないトレードを心掛けるということです。

 

経済評論家の山崎元さんは,「最悪の場合1年後に3分の1程度損をするかもしれないが,同程度の確率で4割くらい儲かる場合もあり,平均的には年率5%程度の収益率が見込めるくらいの資産をいくらもつか」と自問して投資額を決めることをすすめています(ただしこれは投資信託への投資の話です。興味のある方は下に本のリンクを貼りましたので読んでみてください。良書です!)。

 

肝心なのは,「最悪の場合いくらまでの損失に耐えられるか」を考えてトレードすることだと言えそうです。

 

 

というわけで,楽ちんデイトレ入門の1日目はこれでおしまいです。

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*1:ここでは複雑になるので詳細を省きますが,実際には株価の1日の変動幅は取引所によって上限下限が定められているため,真の意味で無限大ということはなく,そういう意味で理論上なんです