(今日はノートレ日)
【今日のノート:デイトレが「上手い人」って,どう上手いんだろう?】
棋士の加藤一二三が,若き日の羽生善治の対局を解説中に,ある一手を指したとたんに動揺して絶句し,解説ができなくなってしまう有名な動画があります。
加藤一二三は天才棋士ですから,羽生の指す手を見ながら,「この状況で勝つのはむずかしい」と楽観していました。ところが突然,「あれ?あれー?もしかして頓死?」と意味不明の言葉を発して,羽生が勝つことを自分だけ先にわかってしまい,解説付きで対局を見ている人たちを置いてけぼりにしてしまうというおもしろ動画です。
デイトレが「上手い人」って,どう上手いんだろうと考えていた時に,ボクは上の動画を思い出し,「下手には上手さが分からないんだな」と思ったのでした。
特にデイトレは,身近に上級者がいてお手本を見せてくれるのでもない限り,上手い人のトレードを詳細にみる機会はなかなか持てません。
もちろん今はYoutubeがあり,ヤーマンなどの特級トレーダーのトレードを動画で見ることはできます。
でも,羽生の一手で場面が大きく転換したことにボクが気づかないのと同じで,ヤーマンの凄さのどこをお手本にすればいいのか,いまひとつわからないんです。
スポーツでも営業でも,マニュアルが作れない(作ってもあまり役に立たない)仕事で「上手い人」を定義するのはむずかしいことです。
たいていはその人の持ついろいろな特徴を要素に分解して,それを評価軸として「総合点」みたいに上手い・下手を判断するのだと思います(人事考査とかでやっているのかな?)。
じゃあデイトレの上手い人の評価軸って何なんだろう?
株価の予測力?・・・どう予測していたのかヤーマンの動画を見ても分からない。
銘柄選択のうまさ?・・・ヤーマンは当日の朝や場中にランキングを見て適当に決めているように見える。
指値を通す精確な読み?・・・これも株価予測だよねぇ。
損切りの上手さ?・・・「上手さ」が増えちゃった。
うり坊さんの動画で,初心者は上級者がいない銘柄でトレードするようアドバイスしているものがあるんだけど,そういう銘柄での経験として,「えー?こんな場所で買えちゃうの?」という感想を言ってました。
その動画を見たときも,やっぱりボクは「こんな場所で買えるってどういうことだろう?」と思ったのでした。
テスタさんも,上手い人は下手な人が買おうとする場所でもう売っていると言っていて,うり坊さんの感想に通じるものがあると思います。
こんなふうに,「上手い人が買わない場所」ひとつとっても,初心者のボクには「なぜそう考えるのか」が,いまだに分かりません。
くやしーなー。
上級者を見て「上級者だ」と分かるためには,自分が上級者になるしかないんだろうか・・・。
ただ先日,ストップ高になっていたイクヨ(7273)が寄り付いたのでトレードしようとしたのですが,「ダメだこりゃ」と恐れをなしてすごすご帰ってきたことがありました。
もうね,板の動きの激しさが尋常じゃないんですよ。スカスカの板が200円ぐらいの幅(100株買っているなら2万円分ってこと)でビュンビュン動いてました(下図は2日前の前場の2分足チャート)。
もうね,まったく予測不能で,なぜそこに注文出してたの?なぜいま急にこんな高値で売れたの?という感じの異次元空間でした。
全然理解できなかったけど,ああいうところには,少なくとも下手は長居できないだろうなということだけはわかりました(すぐ大損するから逃げるしかない)。
というわけで,デイトレが上手い人は確実に存在するけど,その上手さを説明することはいまのところボクにはできない。だからこそテスタさんは,「絶対に少しずつしか上手くならない」といっているのだなと,そのことだけは理解したのでした。
次回もがんばるぞー。
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